では、どうすればよいのか。 我々は、行動経済学を意思決定に適用するためのクラウドソリューションであるCloverpop(クローバーポップ)を開発する過程で、何万人もの意思決定者を対象に数百に及ぶ実験を行った。すると最善の意思決定アプローチは、以降に示す単純なチェックリストに集約されるということがわかった。 ここで重要なのは、リスト中の項目をただ知るだけでは不十分であり、実行しなければ効果はないということだ。バイアスの存在を自覚するだけでは、消え去りはしないのだから。 意思決定に際しては毎回、みずからのバイアスに対抗する手段として、以下のステップを踏むとよい。 1.自社の既存の目標や優先事項のうち、その意思決定の影響を受けるものを5つ書き出す。判断の理由を事後にでっち上げて正当化する、という過ちを防ぐには、重要事項への集中が有効だ。 2.現実的な代替案を、少なくとも3つ、できれば4つ以上書き