おれの会社には営業がいない。営業らしきものを多くする人はいるが、さりとて営業だけやっているわけではない。そんな会社がよく立ちゆくものだと思うが、実際のところ立ちゆかなくなりつつある。それでも仕事というものが来るのは、成果物を見た人からの問い合わせであったり、お客様がべつのお客様に勧めてくれるなど、ありがたいことによる。ライバルとなる会社が気に食わないから、お宅に頼む、という話もある。とはいえ、もちろんそれだけでは立ちゆかなりつつあるので、年度末を前にいろいろと種をまいたようである。他人事のようだが、おれは対人関係におそれをもつ精神病者なので、あくまでそういった仕事は避けていいことになっているのである。そういうことになっているのは甘えにすぎないが、おれは死ぬまで甘えていたいのである。 で、まいた種が予想以上に芽吹いてきたために、年度末が忙しいことになっている。忙しいといっても、一般社会の一般