気になる記事をスクラップできます。保存した記事は、マイページでスマホ、タブレットからでもご確認頂けます。※会員限定 無料会員登録 詳細 | ログイン 「フォレスト・ガンプ 一期一会」という映画をご存じだろうか。生まれながらに知的障害を持ち、一心に、ただ一心に走ることが好きで、行く先々、世界中の偉人に愛される男の話だ。 心の美しい、社会的な裏表のあれこれを意識せぬ、本当にひたすら数学を愛した一人の男性の半世紀を綴ったこの自伝は「フォレスト・ガンプ 一期一会」に劣らぬ感動を与えてくれる。 本書を書いたのは、数学のノーベル賞に匹敵するフィールズ賞を日本で初めて受賞した人物。なんだかんだ言いつつ一高から東大に進んでいるし、アメリカの大学に研究をしに行って実績を残しているし、家柄がよく金銭的な苦労をしたという記述は見あたらず、玄人はだしのピアノまで弾ける。そして、現にこの本を書くほどの文章力がある。