トップニュース19歳で下半身不随になった天才ドリブラー。夢と才能を奪われた青年が、世界初の車イスプロサッカー監督になるまでの苦闘の日々 『必ず、愛は勝つ! 車イスサッカー監督 羽中田昌の挑戦』(講談社) かつて、日本にJリーグはおろか「プロのサッカー選手」という概念もなかった時代に海外挑戦を夢見ていたサッカー少年がいた。彼の名は羽中田 昌(はちゅうだ・まさし)。数々のサッカー関係者から、将来のA代表入りを確実視されていた「天才」ドリブラーだった。韮崎高校時代には三度の全国高校サッカー選手権に主力として出場。1983年、三年時に出場した第63回の決勝では病気の影響から20分間のプレーに留まったものの、鮮烈な印象を残す。たまたまテレビ中継を見ていた漫画家の塀内夏子さんが、羽中田さんをモデルにしてヒット作『オフサイド』を生み出したほどだ。 しかし、高校卒業後まもなく、羽中田さんは一生、車イス生活