記事保存 日経BizGate会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。 史上初の米朝トップ会談など、多彩な首脳外交が繰り広げられた2018年もあと1カ月。国際政治の中心は、今年も相変わらず米国とトランプ大統領だった。日本経済にとっての波乱要因である米中貿易戦争は、いまだに決着点が見えない。本格化する日ロ平和条約と北方領土の返還交渉にも在日米軍の存在が絡む。しかし米国の政治スタンスを注目するだけで複雑な国際情勢を判断するのは今後も有効だろうか。「自主独立とは何か」(新潮選書)を著した細谷雄一・慶応義塾大教授は、戦後史を読み直しながら「親米・反米」にとらわれずに広く国際主義からの利益追求を説く。 ■トランプ大統領と鳩山元首相との共通項 ――自由主義や民主主義の価値観を共有する同盟国の米国は、これまで日本には圧倒的な存在でした。反権力の立場からの反米主義