1969年9月13日にカナダで行われた野外フェス「トロント・ロック・アンド・ロール・リバイバル」といえば、20世紀ロックのファンなら大体知っているはずだ。ジョン・レノン、オノ・ヨーコ、エリック・クラプトン、クラウス・フォアマン、アンディ・ホワイトのライヴ(プラスティック・オノ・バンドの第1回ステージ)が行なわれ、その模様はアルバム『平和の祈りをこめて』に記録されている。ほか、D.A.ペネベイカー(というカナ表記が定着しているが、ペニベカーと聞こえる)の実況映像作品『スウィート・トロント』もあり、こちらも多くのロック好きの胸をときめかせてきた。私はこれでリトル・リチャードに圧倒され、はるばるニューヨークまでライヴを見に行ったのである。 この『リバイバル69 ~伝説のロックフェス~』はライヴ映像も盛り込みながらも、そのフェスがどのように発案され、どのように人選され、当日の大成功に至ったかを詳細