プッチーニのオペラ『蝶々夫人』になぜ日本国歌「君が代」が出てくるのか 開港期の日本の長崎が舞台 芸者になった弱小国の少女の歌 ▲写真=UTOIMAGE 韓国の公共放送局KBS放送が、光復節当日の0時に日本を舞台とするプッチーニのオペラ『蝶々(ちょうちょう)夫人』の公演実況映像を放送した後、論争が起きた。このオペラの第1幕に、日本の国歌「君が代」が登場するからだ。イタリアの作曲家プッチーニのオペラに君が代が出てくる理由は何か。 【写真】熱唱する蝶々さん 1904年初演のプッチーニの『蝶々夫人』は、開港期の長崎が舞台だ。このオペラで描写される日本は、軍国主義や帝国主義の妄想にとらわれた侵略国家ではない。逆に、自国の少女を保護する力すらないみじめな弱小国に近い。 このことを示す女性主人公が、15歳の少女「蝶々さん」だ。家門の没落で芸者になった蝶々さんは、米海軍の将校ピンカートンと真実の愛が可能で