1 1 未活用労働指標の導入の背景 労働力調査は,我が国における就業及び不就業の状態を明らかにするための基礎資料を得る ことを目的としており,この調査から得られる就業者数や完全失業者数,完全失業率等は,雇 用の動向を表す重要な指標となっています。 しかしながら,我が国における非正規雇用の増加と同様,国際的に見てもパートタイム労働 の増加など雇用形態は多様化し,就業・失業の内容も一様ではなくなるなど,就業・不就業を 巡る状況は大きく変化し,従来の指標だけでは労働市場の状況を必ずしも十分に計測しきれな い場合が出てきました。 このような状況の中,2013 年 10 月,ILO主催の第 19 回国際労働統計家会議において,経 済が利用可能な人的資源をどの程度活用しているか,別の言い方をすると,経済が人口を最大 の可能性まで雇用する機会をどの程度与えているか,について評価するための未活用労働 (L