救急車に搭載したタブレット端末で医療機関の受け入れ情報などを確認できる救急医療情報システムを使って、埼玉県が搬送する傷病者の心電図を医療機関に送信する取り組みを始めた。医療機関から救急隊に要請があった場合、試行的に心電図を送信しているという。県は「早急に治療を開始できることが利点」と説明。今後も現場の意見を収集し、システムの改修やタブレット端末の活用拡大を図る方針だ。【新井哉】 県内の救急搬送をめぐっては、昨年1月に久喜市の男性が救急搬送時に病院から36回断られて死亡した事案が発生。こうした状況を改善するため、県は、救急車にタブレット端末を配備し、救急隊が現場から救急医療情報システムにアクセスして県内の救急医療機関の応需情報を閲覧できる環境を整えた。 今年4月にシステムを本格稼働させた後も、県はシステムを改修するなど利便性の向上を図っている。例えば、ドクターヘリの運航状況をシステムのトッ