会議とは本来、参加者のアイディアを交換・混合・精緻化して、適切な判断を下すために行われるべきものだ。しかし「何を言ったか」よりも「誰が言ったか」が優先されてしまう場合が少なくない。そうやって下された判断は、適切だとは限らないし、妥当だとはいえない。 間違った判断を下しつづけていれば、やがて環境の変化に適応できなくなり、商売は行き詰まり、組織は瓦解するだろう。日本では、ほとんどの企業が10年以内にのれんをおろす。つまり日本では、ほとんどの会議で間違った判断が下されている。 では、適切な判断を下すにはどうすればいいだろう。パッと思いついた「アイディア」を論理的な「意見」に変換して、建設的な議論をするためには、いったい何が必要だろう。 少なくとも「S.Q.とA.P.の比較」だけは、最低限すべきだ。 1.S.Q./A.P. 「S.Q./A.P.」は、競技ディベートで頻繁に使われる視点だ。思考のフレ