目が覚めたら、狭い部屋の中にいた。地下室のような、窓のない。扉は堅く閉ざされ、鍵穴はあれど、家具は机の上に意味ありげに置かれたボタンのほかに見当たらないこの部屋のどこかに鍵が存在するとも思えない。 不吉な予感、いや、破滅の予兆を感じながらも意を決して机に向かう。そこにはボタンとともに、メモが置かれていた。 「あなたには、選択する権利があります。よって、結果についての責任は、あなたにあります。」 このメモを置いた奴は何を考えているんだ。 「それぞれのボタンを押すと以下の動作が発生します。 1.部屋の空気が少しずつ抜け、あなたは緩慢かつ苦痛を伴う死を迎えます 2.部屋に少しずつ浸水が始まり、あなたは緩慢かつ苦痛を伴う死を迎えます 3.部屋の天井が徐々に下がっていき、あなたは緩慢かつ苦痛を伴う死を迎えます なお、一定時間が経過するか、装置が破損した場合は自動的に1が選択されます。では、幸運を祈る