トルコ最大都市イスタンブール中心部のタクシム地区で5月31日、近くの公園の取り壊しに反対するデモ隊を、警官隊が大量の催涙弾などを使って強制排除した。地元メディアによると12人が負傷、うち少なくとも1人は重傷。タクシム地区には過剰な鎮圧に抗議する市民ら数千人が集まり、1日未明まで警官隊と衝突を繰り返した。 首都アンカラや西部イズミルでも、政府・警察の対応に抗議する数千人規模のデモが起きた。 2020年夏季五輪のイスタンブール招致をめざす政府は、タクシム地区の再開発に着手。その一環として、公園の樹木を伐採してショッピングモールにする計画がある。環境活動家らは「市民の声を無視している」と撤回を求め、数百人が5月27日から公園内で座り込んでいた。 親イスラムの公正発展党(AKP)は02年の総選挙で政権に就いて以降、高い経済成長を実現。国民の支持は高いものの、世俗野党は、エルドアン首相を「独裁