香港(CNNMoney) 電力関連事業やロボット製造などの欧州大手企業「ABB」は23日までに、韓国の子会社の社員1人が1億米ドル(約113億円)を盗み、失踪していることを明らかにした。 巨額の窃盗は巧妙な手口による犯行とし、同社員が約2週間前に姿を消した後に判明したという。この社員の身元は明かしていないが、ABBや韓国警察当局は書類偽造や外部の複数の共犯者の存在を疑っている。 韓国の警察の報道担当者は、社員は香港へ逃走したと見られ、国際刑事警察機構(ICPO)と協力し韓国への身柄送還の実現を図ると述べた。 ABBによると、今回の不祥事は韓国子会社内に限られている。同子会社の社員数は約800人。一部の社員らは引き続き調べを受けているという。 ABBはスウェーデン、スイス両国系の企業で、今回の巨額窃盗は昨年対象の決算報告に支障を与えるとみられる。決算上の打撃を少なくするため盗まれた金の回収に