「寄ってらっしゃい見てらっしゃい」「お代は見てのお帰りで」「親の因果が子に報い」――出店がひしめく祭りの夜、怪しげな呼び込みで人を誘うのは見世物小屋。始まりは室町時代といわれ、最盛期は戦後、その後平成を経て令和となった現在はほぼ消えつつある。 衰退の発端は、TVや映画など娯楽の発達と、業界の高齢化による継承者不足。それでもアングラ系劇団が興行に協力する形で開催されてきたが、ここ数年は、コロナ禍により興行の主戦場である祭りそのものが開催されていない年もあった。 今、見世物小屋はどうなっているのか? 興行に携わる劇団「ゴキブリコンビナート」の主宰のDr.エクアドル氏に、出演時の裏話などを聞かせてもらった。(全3回の1回目/#2、#3を読む)