自転車を運転していた際、警察官に呼び止められて「防犯登録の番号を見せて」と言われることがあります。 学校や会社からの帰宅途中やコンビニに向かっている最中など、ごくありふれた日常生活のなかで、突然警察官と関わるシーンが訪れるので、戸惑う方も多いでしょう。 警察による自転車の防犯登録チェックはどのような目的で行われる活動なのか、「急いでいる」などの事情があれば拒否できるのかなどを解説します。(ライター・元警官/鷹橋公宣) ●「そこの自転車、ちょっと止まって!」は職務質問のひとつ そもそも、用事があって走行中の自転車を止めるという行為自体に「警察だからといって横暴ではないのか?」と疑念を感じている方も少なくないでしょう。 しかし、警察官による「自転車止まって!」には、法的な根拠が存在しています。 警察官には、異常な挙動や周囲の事情から合理的に判断して「何らかの犯罪に関与しているのではないか?」と
セルフ式のコーヒーが導入されたコンビニで、客がレギュラーサイズを購入したのに、あえてラージサイズなどを注いで逮捕される事件がこれまでに何度も報じられている。 一度の被害金額こそ数十円から100円程度だが、店側からすれば許せない行為であり、れっきとした犯罪である。 ただ、窃盗罪などに問われ、職場から懲戒処分を受けるなど、代償となるペナルティは決して小さいものではない。 九州地方の元公務員の男性も3年前に同様の行為に及び、窃盗罪で逮捕され、もっとも重い懲戒免職処分を受けた。 仕事を失い、悔やみ続けながら引きこもる生活を送ってきたが「犯罪者を出さない仕組みにならないか」と複雑な思いを取材に語った。(弁護士ドットコムニュース編集部・塚田賢慎) ●各地で逮捕者や懲戒免職処分、小学校の校長まで セルフ式のコーヒーマシンで、支払った金額より高価なコーヒーなどのドリンクを自ら注ぎ、警察に逮捕されるような事
弁護士ドットコム インターネット 江川紹子さん、コタツ記事を量産するスポーツ紙に苦言「ほとんどドロボーじゃないか」「この発言もコタツにしてみろよ」
立憲民主党の前衆院議員・尾辻かな子氏のツイート投稿で話題となったJR大阪駅のポスター。対戦型麻雀ゲーム『雀魂』(じゃんたま)とテレビアニメ『咲-Saki-全国編』のコラボ広告だったが、一部ネット上では「性的だ」という声があがり、ジェンダー論や憲法論にとどまらず、燃え広がった。 今回の「萌え絵」をめぐる議論について、行政事件や憲法訴訟に取り組む平裕介弁護士に聞いた。 ●広告の「表現の自由」>「見たくないものを見ない自由」 ――今回の広告は「法的」に問題があるのか? 法的に問題はありません。問題となった広告は、刑法175条のわいせつ文書にも、自治体の青少年保護育成条例のわいせつ文書にも、いわゆる児童ポルノ規制法の児童ポルノにも該当しないことは明らかです。 また、電車内の広告放送に関する判例「とらわれの聴衆」事件判決(最高裁判所第三小法廷昭和63年12月20日判決)に照らすと、広告を見たくない人
図書館司書やハローワークの職員ら、非正規の公務員が低賃金・不安定雇用に陥る「官製ワーキングプア」の問題が近年、社会的に注目されるようになった。しかし公務員の非正規化には歯止めがかかるどころか、むしろ加速していると立教大コミュニティ福祉学部の上林陽治特任教授は指摘する。 背景には、公務員を取り巻く厳しい環境変化とともに、職務を限定せず異動を繰り返して出世していく正規雇用の職員を中核に、そして専門性の髙い人材や女性を周縁に位置付けてきた「日本型雇用システム」の問題もあるという。待遇改善には何が必要かを、上林氏に聞いた。(ライター・有馬知子) ●定数削減で専門職を非正規に置き換えるようになった ――公務員の非正規化は、どのように進んできたのでしょう。 政府は1997年、公務員の定数削減に伴い、ジョブローテーションとOJTで職員一人一人の業務範囲を広げる方針を打ち出しました。これによって自治体が相
ホリエモンこと実業家の堀江貴文さんが、ツイッターの投稿で名誉を傷つけられたなどとして、作家・投資家の山本一郎さんを訴えた裁判で、東京地裁(飛澤知行裁判長)は、その一部について名誉毀損の成立を認め、山本さんに11万円の支払いを命じる判決を言い渡した。 「カルトビジネス」「メスイキ」という記載をめぐり、司法判断が出されたかたちだ。訴訟が提起されてからインターネット上で注目されていた。判決は8月4日。 ●カルトビジネスと堀江さんを結びつける投稿は社会的評価を低下させる 堀江さんは今年に入って、山本さんのツイッター投稿(8件)によって名誉を傷つけられ、プライバシーも侵害されたとして、慰謝料をふくむ損害賠償49万5000円を求めて提訴した。 判決文によると、投稿のうち、不法行為が認められたのは、2020年10月27日の1件だ。 山本さんは、ある実業家の名前をあげたうえで「出資詐欺などを繰り返しトラブ
経団連の中西宏明会長は、1月27日の連合とのオンライン会議で、「日本の賃金水準がいつの間にか経済協力開発機構(OECD)の中で相当下位になっている」と語りました。それに対し、ネット上では、「他人ごとで自覚がないのか」とか「経団連のせいだろう」などと炎上しました。 日本の企業がこれまで内部留保をため込み、賃金を出し渋っておいて、経団連の会長が脳天気に、このような発言をすることに驚かされます。見方を変えると、経営者の意識としては、「自分たちは正しいことをしてきたつもりだが、世界的に見ると日本の賃金水準は低かった」ということなのかもしれません。 経営者が、労働者に申し訳ないと思いながら、賃金の出し渋りしていたならまだしも、実際には、労働者の賃金は現状の水準で十分だと思っていたわけですから、もっとたちが悪いと言えます。日本の経営者はなぜ労働者に仕事に見合った報酬を払おうとしないのでしょうか。(ライ
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