社員数が100名を越えたころから,サイボウズの企業文化が変化していきました。それは,「個人主義」から「集団主義」への移行と呼ぶべき変化です。 一獲千金を狙ったベンチャー志向社員や,個人のスキルを重んじる個人主義社員は去り,協調しながら組織に貢献するチームワーク社員が残りました。なぜそうなったのか,理由をうまく説明することはできませんが,「そういう流れだった」のだろうと思います。様々なところでその変化を見ることになりました。 例えば,開発プロセスです。それまでソフトウエア製品は,特定の個人が個人の意思によって開発を進めている状態でした。誰かに引き継ぐことを意識してドキュメントを整備することもなく,開発ノウハウは個人に帰属。そうすると,単純に「作る」ことに集中できますので,製品はスピーディに改善されます。その反面,製品ごとにユーザーインタフェースはバラバラだし,製品間で機能が連携することもない
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