東日本大震災から6年。宮城県石巻市で人気を集める一軒の和食店がある。立ち上げたのは震災ボランティアで駆けつけた青年だった。家屋のがれき処理など復興の手伝いをしていたことから人の輪が広がり、いつのまにか地元の人々の後押しで店を持つまでになった。 (ライター・松浦達也/Yahoo!ニュース 特集編集部) 取材で訪れたその日の夜も、店はさまざまな酔客の声でにぎわっていた。カウンターで店の女将に結婚の報告をする常連客、運ばれてきた料理に歓声を上げる団体客。訪れる客のなかには、東京や京都の有名料理店の料理人の姿も見える。みな、店の評判を聞きつけて足を運んでくるのだ。その評は世界的なグルメガイドブックとして知られるミシュランにも届き、今月14日に発売された『ミシュランガイド宮城2017特別版』にも掲載された。