教師がいじめ、生徒は自殺した 2017年3月、福井県の中学校で、教員に痛めつけられていた少年が飛び降り自殺をした。 新聞は次のように報じている。 福井県池田町教委は15日、町立池田中学校で2年の男子生徒(当時14)が今年3月に自殺したと発表した。担任と副担任から厳しい指導や叱責(しっせき)を繰り返され、精神的なストレスが高まったことが大きな要因だと結論づけた。(『朝日新聞』2017年10月15日) 学校や軍隊で、生徒や兵士が教員や上官からいためつけられて自殺するケースは、それほどめずらしくない。距離を自由に調節できず逃げられない閉鎖空間で、誰かが誰かの運命をどうにでもできる場合、追い詰められた人はしばしば自殺する。 これについては、「人格を壊して遊ぶ…日本で『いじめ自殺』がなくならない根深い構造」などで繰りかえし述べた。今回は、加害者が生徒ではなく、2名の教員(担任と副担任)であった。