情報の一部が欠落していても合理的な判断が行える推論システム。それが主な研究テーマだ。実社会の事象のほとんどは、数学の公理のように不変なものではない。判断に必要な情報が完全に得られないまま結論を出さざるを得ないケースがしばしばあり、後で情報が追加されると結論を修正しなければならない場合が多い。 典型的なのは裁判だ。原告・被告が事実の証明を行い裁判官が判決を下すが、一審の判決後に新しい証拠が出てくると、控訴審で判決が覆ることがままある。一審での裁判官の推論は、欠落した情報を間違った推測で補っていたのだろう。もし情報欠落があっても合理的な推論ができる機械があったら結論は違っていたかもしれない。そんな人工知能(AI)を作ることに取り組んでいる。 原点は1970年の大阪万博。「そこで触れた『物語自動作成システム』が忘れられない。今思えば単純な仕組みだったが、小学6年生の私には機械が物語を創作している
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