自走榴弾砲と戦車の違い。それは自走榴弾砲が間接射撃を行う目的の戦闘車両であり、戦車は直接射撃を行う戦闘車両である事。その違いです。戦車は直接目標を視認して射撃を行いますが、自走榴弾砲は目標が直接見えていなくても、敵の位置が偵察情報などで把握できていれば曲斜弾道で長距離砲撃を行う事が出来ます。戦車の主砲の有効射程は数km程度ですが、自走榴弾砲の射程は数十kmに及びます。 フランス軍はGCT自走榴弾砲を持ち込む事で、ヒズボラからロケット弾攻撃を受けた場合に対砲迫レーダーで発射位置を特定し、GCTの間接砲撃で反撃を行う気なのでしょう。敵を直接目で見て確認せずに反撃を行うという事です。つまり付近に民間人が居た場合攻撃に巻き込まれる可能性が、戦車による攻撃よりも大幅に高くなります。そもそも間接砲撃は直接砲撃よりも命中精度が低く、数を撃って面で制圧する方式なのです。 これが国連平和維持任務の装備として