津地検は11日までに、三重県四日市市で平成16年、窃盗未遂容疑で警官に押さえ付けられ死亡した男性=当時(68)=を無実と認定し、被疑者補償に関する法務省の規定に基づき1万2500円を支払うとする通知書を遺族に送った。 通知書は3月31日付。規定では、容疑者として身体を拘束された人が犯罪と無関係と認められた場合、1日当たり最高1万2500円が支払われる。 男性は16年2月、スーパーで女性に「泥棒」と叫ばれ、買い物客らに取り押さえられた上、駆け付けた警官に床に押さえ付けられ、翌日死亡。男性の遺族は過剰な制圧行為が原因で死亡したとして県を提訴。津地裁は昨年、制圧行為の違法性を認め、県に880万円の賠償を命じた。11日は名古屋高裁で控訴審第1回口頭弁論が開かれ、口頭弁論後に遺族側弁護士が通知書の送付を明らかにした。