がんへの効能をうたった書籍を販売し、未承認の医薬品の宣伝をしたとして、薬事法違反(承認前の医薬品等の広告)に問われた出版社「現代書林」元社長武谷紘之(74)、同社社員川原田修(60)両被告と法人としての同社に対し、横浜地裁は10日、無罪判決を言い渡した。 毛利晴光裁判長は未承認医薬品とされた商品について、「健康食品のような表記が(商品に)あり、医薬品とは言えない」と指摘した。 起訴状では、両被告と同社は2009年8月~11年9月、東京都内の書店などで、「直腸ガン、肝臓ガンに打ち克つ」との効能や販売会社の連絡先などを記載した書籍を陳列、販売し、未承認医薬品「キトサンコーワ」を広告したとしていた。 検察側は、武谷被告に罰金50万円、川原田被告に同30万円、現代書林に同50万円を求刑。弁護側は「キトサンコーワは医薬品ではなく、薬事法違反には問えない」などと無罪を主張していた。この事件では、販売会