ややこしい保険の研究①(全5回) 保険会社や銀行、証券会社が盛んに売っている「外貨建て保険」をご存じだろうか。 年間3.6兆円も売れている人気の保険でありながら、苦情が急増している保険でもある。この保険の売り方を消費者の目線で調査・研究し、売り手である金融業界にモノを申している女性グループが大阪にあると聞いた。だれが、どんな研究をしているのか。消費者にとって役立つノウハウがあるならぜひ教えてほしい――。そんな思いで、記者は大阪に向かった。 取材に応じてくれたのは、大阪府に住む主婦、松尾保美さん(70)。彼女の「正体」は後に明かすとして、外貨建て保険の研究は、松尾さんと夫が2年前に味わったある苦い経験がきっかけだという。まずはその体験談を聞かせてもらった。 「運用について提案があります」 松尾さんの夫あてに銀行から電話がかかってきたのは、2018年初頭のことだ。 「(夫の)定期預金がまもなく
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