photo by jjpacres 「長編小説」の拡充のためにこそ翻訳や短編の仕事をする 村上の著作は長短編小説のほかエッセイ、翻訳、ノンフィクションなど多岐にわたっており、それらの異なる形態の仕事で意図的にローテーションを組んで執筆している。しかし自身を本来的には長編作家であると規定しており、短編、中編小説を「実験」の場として扱い、そこから得られたものを長編小説に持ち込んでいると語っている。またそれらのバランスをうまく取って仕事をする必要があるため、原則的に依頼を受けての仕事はしないとしている。 村上春樹 - Wikipedia 処女作の『風の歌を聴け (講談社文庫)』からして、原稿を英語で書いてから翻訳するという手法で書かれていて、それが「日本人が受容するチャンドラー」のような感覚を与えるような文体に繋がっている。最初から日本語で書かれたら達成できない文体だったのだろう。 「長編小説」