日本映画・洋画を問わず、ネタバレ・あらすじを交えて感想(レビュー、 批評、 解説…?)を語りながら、映画の魅力を再発見していきましょう。ラストを明かすことも。 【ネタバレ注意】 この世界は、正邪、清濁、明暗といった二面性を兼ね備えている。 それなのに、多くの人は明るく正しく清い面しか見ていないのではないだろうか。 ラース・フォン・トリアー監督のように鬱病を患った者には、世界の違う面が見えるのかもしれない。そして、世界の一面しか見ていない人々との断絶を感じているのかもしれない。 映画『メランコリア』は、題名のとおりメランコリア(憂鬱、鬱病)がテーマである。 映画の冒頭、シュールレアリスム画を思わせる幻想的なシーンが続き、映画の骨格が示される。 この幻想的なシーンのうち、主人公ジャスティンが灰色のツタに絡まれる情景を、後にジャスティンが自分を悩ませる幻想として言及していることから、これらのシー
デンマークが世界に誇る鬼才ラース・フォン・トリアー監督の最新作。メランコリア惑星が地球に大接近する世界を舞台に、ある姉妹とその家族の日常を描く。主人公の姉妹を演じるのは、『スパイダーマン』シリーズのキルスティン・ダンストと『アンチクライスト』で2010年度カンヌ国際映画祭で主演女優賞を受賞したシャルロット・ゲンズブール。そのほか、「24 -TWENTY FOUR-」のキーファー・サザーランド、シャーロット・ランプリング、ジョン・ハートなど豪華俳優陣が出演。人間の心理的破局、そして魂の救出を独自の映像で描いた、渾身のSFサイコロジカルドラマ。 『メランコリア』作品情報 | cinemacafe.net (注意) 本エントリーは作品の内容や結末に触れていますので未見の方はご注意ください。 TOHOシネマズ宇都宮で観てきました。 予告を観てもどんな映画なのかさっぱり分からなくて興味津々でしたが、
■メランコリア (監督:ラース・フォン・トリアー 2011年デンマーク映画) I. 地球との衝突が懸念される外宇宙からやって来た惑星メランコリア。この危機的な状況の中にある人々を描いた物語が映画『メランコリア』です。しかしこの作品は宇宙的な規模の破滅を描いたSF作品ではありません。メランコリア=鬱病というタイトルが意味するように、惑星メランコリアは登場人物の鬱的な状態の象徴的な存在です。日常生活と表裏一体となった破滅への不安と恐怖に怯える人々の心象が具現化したものであるということができます。まずなによりスローモーションで描かれる冒頭のイメージの数々が美しい。これは物語全体のあらましを超現実的なシチュエーションで表現したものなのですが、そのままでもアート作品として見る事が出来るような素晴らしいクオリティです。このへんからトリアーの今回の作品への意気込みが伺えるぐらいです。 物語は2章に分かれ
ラース・フォン・トリアー監督の最新作! 姉のクレアとその夫の豪邸で、マイケルと幸せな結婚式をあげるはずだったジャスティン。だが、式場で彼女は段々と浮かない顔になり、奇妙な行動をとり始める。彼女に何が起こったのか? 一方、メランコリアと名付けられた巨大な天体が、徐々に地球へと激突の危機を増して迫っていた……。 キルステン・ダンストの行くところ、必ずや結婚は破綻するのである。『モナリザ・スマイル』しかり、『スパイダーマン2』しかり、『幸せの行方』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20120207/1328607353)しかり……。その系譜に新たに連なった今作では、まさにその集大成とでも言うべき圧倒的なぶち壊しっぷりを披露してくれたのであった。 第一部の結婚式における、いたたまれなさが素晴らしすぎる。大遅刻(本人のせいではないと言え……)かましておいて、まず馬に
ラース・フォン・トリアー監督の『メランコリア』を観てきましたよ。前作『アンチクライスト』の衝撃も冷めやらぬトリアーの新作が全国シネコンでかかるということでTOHOシネマズで鑑賞しました。事前情報はトリアー監督が今作にかかるカンヌでの記者会見でやらかしてしまった、というゴシップ情報と、一度予告を見た程度のもの。予告の惑星衝突のビジュアルをみて、「?」が頭に浮かびつつも、なんだかすごそうだな、と期待しておりました。 冒頭、iPhoneで写真をぺらぺらめくってみるように現れるスーパースローの映像。なんかティルト撮影ぽい質感のくっきりしながらも非現実な感じを帯びている不思議な明晰さが美しかったですな。『アンチクライスト』でもあった手法をさらにブラッシュアップして使ってるような感じ。ここで後の物語を暗示するようなイメージ画像集でしたね。一番うぉ、と思ったのは、どこかあらぬ方をみながら微笑むキルステン
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