「定期借家(ていきしゃっか)」という言葉を聞いたことがあるだろうか? 賃貸物件の契約形態に関する用語なのだが、最近問題視されている空き家の有効活用策としても注目されているのだ。ここでは、定期借家とは何か、普通借家との違い、定期借家はどういうメリットがあるのかについて、借りる側の立場から説明したい。 「定期借家」とは、どういうもの? 平成12年3月に「良質な賃貸住宅等の供給の促進に関する特別措置法」に基づき、優良な賃貸が供給されやすくなることを目的として導入された「定期借家制度(定期建物賃貸借制度)」により定められた賃貸住宅が定期借家である。 具体的には、賃貸借契約で定めた契約期間が満了すると、更新はできず契約終了するものだ。ただし、貸し主と借主の双方が合意すれば、再契約が可能である。 定期借家制度が導入された狙いは、良識のない借主に居座られたり、退去してもらうために多額の立ち退き料が必要に