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ブックマーク / www.webchikuma.jp (7)

  • 第1回 くたばれ、本能――『BEASTARS』論(1)|くたばれ、本能。ようこそ、連帯。|高島 鈴|webちくま(1/3)

    アナキスト/フェミニストの高島鈴が、社会現象級の大ヒット作を正座で熟読。マンガと社会を熱く鋭く読み解く、革命のためのポップカルチャー論をお届けします。 第1回は、「動物版青春ヒューマンドラマ」を謳う板垣巴留『BEASTARS』(2016〜2020年連載/秋田書店)。第42回講談社漫画賞・少年部門賞、第11回マンガ大賞を受賞し、現在TVアニメの第2期が放送中の作は、「能」というテーマをどのように描き終えたのでしょうか。 ※この記事には漫画BEASTARS』の結末に関するネタバレが含まれます。 ●正論と能? 「くたばれ、正論」。今年の成人式に合わせて、エナジードリンクブランドの「RED BULL」が掲出した若者向け広告のキャッチコピーが目に留まった。大きな角を備えた雄牛の写真の上に、数行の散文が載っている。 以下に全文を引用する。 この世の行き過ぎた正しさが、君の美しいカドを丸く削ろう

    第1回 くたばれ、本能――『BEASTARS』論(1)|くたばれ、本能。ようこそ、連帯。|高島 鈴|webちくま(1/3)
  • 「異邦人」なのか……|ちくま文庫|橋本 治|webちくま

    ちくま文庫2月新刊から、高橋和巳著『消えたいーー虐待された人の生き方から知る心の幸せ』の解説をご紹介します。書き手は作家の橋治氏です。 自らの体験から、率直に書いていただきました。「普通」とは何なのか、すべての人に対する重い問いかけです。 こういう言い方をすると人を傷つけることになるのであまり言いたくはありませんが、実は私は被虐待児でした。そのことは重々承知していて、そのことに由来する身体症状もないので、この『消えたい』というの文庫版の解説を書いてほしいという依頼を受けた時、たいして考えもせず「いいですよ」と了承してしまいました。「逃げずに直視すべきだ」というへんな気がしたからですが、読み始めてすぐに後悔をしました。「解説を書く」というような客観的な距離が取れません。情緒不安定な状態が三日ばかり続いて、しばらくはを手にすることが出来なくなりました。 私が「そのこと」に気づいたのは、小

    「異邦人」なのか……|ちくま文庫|橋本 治|webちくま
  • 第3回「お前は穴や、」|何言うてんねん|Aマッソ 加納|webちくま

    ギャルに根菜を取られた。 当時の私が決めていたギャルの定義は3つ。スカートの丈が極端に短いこと、思ったことをストッパーなく発言すること、そして声がデカいことだった。そして後ろ2つにおいて、チカは群を抜いていた。「暑い」も「親ウザい」も「バイト休みでラッキー」も、チカの心模様はクラス中が知っていた。 高3の昼休みのことである。教室で友達4人とお弁当をべていたら、机と机の間をチカがダンスしながら移動していた。ギャルの移動手段は歩行ではなくポップスなのである。私の横を通り過ぎようとした時、ふと立ち止まり、「いや!」と言って私のお弁当に目を留めた。「いや!」は、標準語でいうところの「あら!」である。正確には、それに相手を咎めるようなニュアンスが含まれたもの、と言えばいいかもしれない。私は何も悪いことはしていない。「なんや」と私が言い終わらないうちに、チカはれんこんのきんぴらをチョイッと指でつまん

    第3回「お前は穴や、」|何言うてんねん|Aマッソ 加納|webちくま
  • 第2回「こいつの足くさいから洗ってんねんー!」|何言うてんねん|Aマッソ 加納|webちくま

    兄ちゃんがいる。二つ上の、調子がいいことだけが取り柄のヘラヘラした人間である。親父は事あるごとに「あいつには芯があらへん」と、なぜか嬉しそうに言っていた。嬉しそうなのがいつも腑に落ちなかった。 小・中学はサッカーでキック&シュート、高校はバンドでロック&ロール。大学へ入ると同時にバーでバイトを始め、シェイカーを振る音が青年期の訪れを告げるファンファーレとなった。「なんか楽しそうモテそうカッコ良さそう教」信者の兄ちゃんは、お酒をエンジンにして遊びも女も好奇心の赴くままに満喫し、その後当然のようにバイト先に就職した。今は結婚して3児の父となり、私の元にはバカ甥が屈託のない笑顔でウンコの唄を歌っている動画が送られてくる。 確かに、シャーペンほどの芯すらない。どうやって立っているのかも不思議だ。こうなってくると、あれほど芯がない男を支えてそれらしく見せている背骨にも罪があるような気がしてくる。 彼

    第2回「こいつの足くさいから洗ってんねんー!」|何言うてんねん|Aマッソ 加納|webちくま
  • 第1回「イルカも泳ぐわい。」|何言うてんねん|Aマッソ 加納|webちくま

    Aマッソ加納の初エッセイ連載スタート! 大好きなものから納得いかない芸人の掟まで、類稀なるワードセンスで注目される若手芸人が、「何言うてんねん」と感じる事々を綴ります。 不可抗力だと分かってはいても、YouTubeに自分達の動画を勝手にアップロードされるのはあまり気持ちの良いものではない。「この番組に向けて」「この時間帯のオンエアだから」など、今このネタを選んだ様々な意図などおかまいなしに、芸人のネタは知らない人の手によって、あのフードコートのように好きなものが選べる場所で、いつでもべられるファーストフードと化していく。 しかし当のことを言うと、どの芸人も元はといえばただのお笑いが大好きなガキである。数年前のあの人のあのネタ、師匠が若い時のキレキレのコント、一度は生で見たかった今は亡きあのコンビの伝説の漫才、そんなものを夜中に見られるのは正直嬉しい。もちろん需要があるから供給が生まれる

    第1回「イルカも泳ぐわい。」|何言うてんねん|Aマッソ 加納|webちくま
    m_insolence
    m_insolence 2018/05/24
    Aマッソ加納さんの文章、めっちゃ好き。連載始まってうれしい。
  • File29. 加納愛子(Aマッソ)・選:隣のクラスの面白かったあいつ、今どうしてるかなと思った時に読む本|昨日、なに読んだ?|Aマッソ 加納|webちくま

    紙の単行、文庫、デジタルのスマホ、タブレット、電子ブックリーダー…かたちは変われど、ひとはいつだってを読む。気になるあのひとはどんなを読んでいる? 各界で活躍されている方たちが読みたてホヤホヤをそっと教えてくれるリレー書評。 【Aマッソ・加納(お笑い芸人)】→→佐藤文香(俳人)→→??? 駅前にぺろんと伸びている、閑静な住宅街にありがちな頼りない商店街を歩いていたら、学校帰りの中学生の女の子2人が忍者ごっこをしていた。昼下がり、日が沈むまでにはまだもう少し時間があった。午後の授業が早く終わり、さらにラッキーな事に何かしらの理由で部活も休みになったのであろうか。はたまた二人とも帰宅部であるのか。とにかく二人は、夢中だった。一人がお決まりのニンニンポーズで、電信柱から電信柱までをふざけた走り方で横切る。それを見ているもう一人が締まりのない顔でゲヘゲヘと爆笑しながら「くらえ手裏剣〜!」と

    File29. 加納愛子(Aマッソ)・選:隣のクラスの面白かったあいつ、今どうしてるかなと思った時に読む本|昨日、なに読んだ?|Aマッソ 加納|webちくま
    m_insolence
    m_insolence 2018/03/17
    良い。
  • 2.ブルーノ・マーズとポストコロニアル・ノスタルジア|アメリカ音楽の新しい地図|大和田 俊之|webちくま(1/4)

    トランプ後のアメリカ音楽はいかなる変貌を遂げるのか――。激変するアメリカ音楽の最新事情を追い、21世紀の文化政治の新たな地図を描き出す! カリフォルニア州サンタクララのリーバイス・スタジアムで開催された2016年のスーパーボウル。そのハーフタイム・ショーの途中、スタジアムの真ん中に設置された巨大なDJブースでマーク・ロンソンがスクラッチを始める。カメラが切り替わり、ダンス・クルー、ジャバウォッキーズのメンバーで、フィリピン系のフィル・タヤグを含む四人のダンサーとともにブルーノ・マーズがヒット曲〈アップタウン・ファンク〉を歌い出す。ひとしきりステージを独占したのちに、今度はブラック・パンサーのユニフォームを身にまとった数十人の女性ダンサーを従えたビヨンセが映される。その前日にリリースされたばかりの新曲〈フォーメーション〉のイントロが始まり、アトランタの売れっ子プロデューサー、マイク・ウィル

    2.ブルーノ・マーズとポストコロニアル・ノスタルジア|アメリカ音楽の新しい地図|大和田 俊之|webちくま(1/4)
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