※本稿には『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』第4話のネタバレを含みます。 『ハウス・オブ・ザ・ドラゴン』はこれまでの3エピソードに合戦シーンやドラゴン、権謀術数といった『ゲーム・オブ・スローンズ』ならではの要素を凝縮してきたが、この第4話でいよいよ新機軸を見せている。今回、初登板となるクレア・キルナー監督はミザンスが美しく、宮廷や城下は今までと全く同じロケーションながら初めて見るような新鮮さで、的確な配置が人物の心情と力関係を浮き彫りにしている。キルナーは第9話も手掛けており、これは『ゲーム・オブ・スローンズ』のセオリー通りなら最もショッキングな出来事が起こるシーズン最重要回になるだろう。血飛沫もドラゴンも封じ、第4話を最も緊張感のあるエピソードへと仕上げた彼女の手腕に期待が高まる。『ゲーム・オブ・スローンズ』はシリーズ後半からミゲル・サポチニクやマット・シャックマンら演出家の才能を発掘してき
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