安倍晋三首相は14日の記者会見で、透明な板に原稿を表示するプロンプター(原稿映写機)を初めて使用した。目線を落とさずテレビカメラへ直接語りかける首相の姿に、首相官邸スタッフも「テレビを通じて国民の皆さんに前を向いて話せた」と満足の様子だった。 首相は、2020年東京五輪が決まった9月の国際オリンピック委員会(IOC)総会のプレゼンテーションでプロンプターを用いた。11月21日には官邸の記者会見場で約15分かけて複数の機種の性能や使い勝手を試した。官邸内では「首相はプロンプターの使い方がうまい」と期待が高まっていたが、この日も記者会見前に10分間、試運転する念の入れようだった。 歴代首相では、細川護煕氏や麻生太郎副総理兼財務相らがプロンプターを記者会見で使った例がある。