北陸新幹線の敦賀(福井県)―大阪間の延伸ルートが「小浜―京都案」に事実上決定したことに対し、「舞鶴案」を推していた多々見良三・舞鶴市長は19日、取材に応じ、「悔しさの気持ちでいっぱいだ」と述べた。舞鶴案が選ばれなかった要因として、国土交通省が先月に公表した試算で投資に見合わないとされたことを挙げ、「作為的に作られた費用対効果(の分析)にやられた」と振り返った。 与党検討委員会が14日、「小浜―京都案が適切」とする中間報告をまとめ、議論が続いてきたルートが実質的に決まった。理由について、金沢(石川県)から新大阪までの所要時間が最も短いことや、乗り換えずに直行運転ができることなどを示した。多々見市長は姉妹都市のロシア・ナホトカ市へ出張中で、現地で報告を受けたという。 中間報告に対し、多々見市長は「理詰めのルート決定であれば納得はするが、国の将来のあるべき姿が描かれていない。単に『速い』『安い』