進む職能定義、普及に弾み 物流効率化に向けて一定規模以上の荷主に「物流統括管理者」選任を義務付ける法案の閣議決定を受け、チーフ・ロジスティクス・オフィサー(CLO)などが注目されている。役員クラスの物流担当者がなぜ必要で、どんな役割が求められるのか。物流改革の担い手となるCLOの職能を定義し、普及させようとする動きも始まっている。(梶原洵子) 「CLOの役割は“外交”だ」。法案作成に携わった経済産業省商務・サービスグループの中野剛志消費・流通政策課長兼物流企画室長は、フィジカルインターネットセンターが開催したCLO協議会の発足シンポジウムでこう説明した。 物流は商品を売る企業(発荷主)と買う企業(着荷主)の商取引契約の一環で決まり、生産計画や販売戦略なども関係する。企業の物流担当の社員や物流事業者だけでは効率を改善できない。そこで役員権限を持つCLOの設置により、部署間や企業間の壁を乗り越