2018年7月に新種として登録されたアンキロサウルス科の恐竜アカイナケファルス・ジョンソニ。(ILLUSTRATION BY ANDREY ATUCHIN) ティラノサウルスやトリケラトプスといった名前を聞いて、わたしたちがすぐにその姿を思い浮かべられるというのは、ちょっとした奇跡だ。何しろこうした恐竜たちが地上を歩いていたのは、6600万年以上も昔のことなのである。(参考記事:「ティラノサウルスはこんな顔だった、最新報告」) そんな奇跡を可能にしているのが、恐竜をはじめ太古の動物の姿をできる限り忠実に再現する、古生物アートあるいは古生物イラストレーションと呼ばれる分野だ。 「古生物アートは、強力かつ直接的に、太古の生命とわたしたち人間とのつながりを実感させてくれます」と、米ニューメキシコ州自然史科学博物館の研究員マット・セレスキー氏は語る。同氏は、同館で開催中の古生物アート展を担当してい