奈良の正倉院に伝わる織物の文様の染色技法を宮内庁正倉院事務所が分析したところ、国内では、これまで確認されていない技法が使われていることがわかりました。 古代の染色技法をうかがう新たな発見として注目を集めています。 正倉院事務所は、年に一度、秋の点検にあわせて正倉院の宝物を調査しています。 今回は、江戸時代に当時の東大寺の別当が作らせた屏風(びょうぶ)に使われていた織物、「茶地花樹鳳凰文臈纈(ちゃじ・かじゅ・ほうおうもん・ろうけちのあしぎぬ)」の文様にどのような染色技法が使われているか調査しました。 花や鳳凰の文様には、これまで溶かしたロウを生地に塗って、その部分が染まらないようにする「ロウケツ染め」という技法が使われていると考えられていました。 今回、文様の繊維を顕微鏡などで詳しく分析したところ、ロウではなく、何らかのアルカリ性の物質で染まらないように加工されていることがわかったということ
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