丸い形をした炎。これは、宇宙船内で燃えるろうそくの火だ。 無重力の宇宙では、火のふるまいも地上とは異なるが、実は宇宙のほうが地上よりものが燃えやすいケースがあることが、近年の研究で明らかになってきた。 研究の背景にあるのは、月面での長期滞在や火星の有人探査など、将来的に見込まれる宇宙での有人活動の増加だ。 そこで課題となるのが“宇宙での火災をどう防ぐか”。研究の最前線を取材した。 宇宙でものを燃やす実験 訪ねたのは、茨城県つくば市にあるJAXA=宇宙航空研究開発機構の筑波宇宙センター。ここで今、「宇宙での火の燃え方」に注目した研究が進められているという。
