そして、ホッケは下倉孝商店の店主自ら魚を開き、天然粗塩をふり一夜干しにしたものだ。 下倉孝商店はイクラの醤油漬けも美味いし、贈答にも大変喜ばれるものばかりだ。 さぁ、今月も家メシが多くなりそうだナ。 ◇ ◇ ◇ 目黒区美術館はいつも興味深い展覧会を開いている。 大きな鉄の塊をコツコツと根気よくハンマーで叩いていく。大きな塊だから、形自体は変わらないのだが、その表面には叩いた傷や僅かなゆがみが残る。 この大きな四角い鉄の立方体を眺めていると、作家がいかに長い時を鉄と向き合って来たがが判る気がするのだ。 重さが8キロもあるハンマーを何時間も、何年も鉄に叩き続けるのだ。会場には長く叩いて壊れたハンマーヘッドが幾つも置かれていた。 無造作に鉄を叩いているのかと思いきや、実は毎回少しずつハンマーの角度を変えて幾重もの傷跡を造形として創り出していたのだ。 八十年代から発表し