アルファベットの大小26種類の文字の組み合わせで、言葉が基本的に成り立っている欧米の言語に比べ、日本語はさまざまな点から一般的には難しいあるいは特殊な言語体系だとされています。 まず漢字、ひらがな、カタカナと文字が3種類もあり、主語を省く、どちらとも取れる曖昧な表現の多様、助詞(いわゆる「てにをは」)や接頭語・接尾語の使い方、独特の略字が頻発するなどです。それらが日本語は特殊な言語だとか難しいという、一般的に抱いているイメージにつながっているように感じます。 今回はそうした言語(言葉)をテーマに、斎藤由多加さんによる「AI 開発で明らかになった”日本語の正体”」という講演テーマを聞きながら、前回の講演で岩崎さんも語られていた「どの文化を基準にする」のかと同様、あらためて私たちの文化について考える貴重な機会となりました。 第5回目の基調講演に登壇した斎藤由多加さんは、私自身はアップル社のマッ