海と山に囲まれた愛媛県宇和島市。毎年7月、300年の歴史を持つ「和霊大祭(われいたいさい)」が行われます。祭りのクライマックスでは、須賀川に垂直に立てた御神竹(ごしんちく)と呼ばれる高さ15mの竹によじ登り、竹の先につけた御幣(ごへい)を取って、海の神「和霊様」を喜ばせます。この年、御幣取りに選ばれたのは、魚の養殖会社に勤める東海林智明さん。腕っぷしの強さと10年以上みこしを担いできた実績が買われました。祭り当日、和霊神社から和霊様の乗るみこしが出発。大漁祈願をしながら市内を練り歩き、御神竹に向かいます。1回で登りきってみせると心に決めていた東海林さん。記録的な速さで御幣までたどり着きました。和霊様もきっと大喝采を送った夏祭りの夜です。 (この動画は、2018年に放送したものです。)