大阪府堺市の私立新金岡豊川総合病院の職員らが全盲の入院患者男性(63)を公園に置き去りにした「事件」は、入院費用の不払いなどのトラブルが背景にあった。置き去りについては府警が捜査しているが、全国の病院では最近、治療費の不払いが深刻になっている。回収できなければ病院の負担になる。単純な患者虐待事件ではないのだ。 3年前には退院できる状態に 患者男性の公園置き去りがあったのは、2007年9月21日。各紙の報道などによると、豊川総合病院が男性の退院を決めたことを受けて、職員4人が本人の意思に反してこの男性を車に乗せ、大阪市住吉区のマンションの男性宅に連れて行った。が、男性の障害基礎年金などを管理していた前妻(63)がいて、男性の帰宅を断られた。前妻は自らの持病を理由にしたという。そこで、4人は、西成区の公園に連れて行って男性をベンチに座らせ、救急車を呼んだうえで男性を置き去りにした。 不審に思っ