産業用ロボット製造大手の安川電機(北九州市)の子会社が昨年4月以降、経営難の企業に従業員の休業手当の一部を国費で補助する「中小企業緊急雇用安定助成金」を不正に受給していた疑いのあることが、関係者への取材でわかった。不正受給の総額は数千万円にのぼる可能性があるといい、助成金を扱う厚生労働省福岡労働局は刑事告訴も検討している。 不正受給の疑いが持たれているのは、安川電機の100%子会社の人材派遣会社「安川ビジネススタッフ」(同市)。同社は小倉(同市)や福岡、大阪、東京など、計7事業所がある。 調査している福岡労働局などによると、同社は事業所ごとに従業員の休業手当の一部として助成金を申請していたが、休業予定日としていた日に従業員を働かせていた疑いがあるという。 同労働局が今月、抜き打ちで福岡営業所の記録を調べたところ、休業予定日の大半で複数の従業員が営業所に出入りしていた。勤務表や勤務週報