プログラマの資質 良しにつけ、悪しきにつけ、隠岐会長の手にイーストが移ってから、私(和田)と湯川が思い描いていたように事が進み始めていた。 それは、私達の持っている意見が隠岐会長の考える意見と根底で一致していたからであろう。 昔のイースト(曽根社長、木藤専務、吉田専務)なら断行できない事項が、隠岐会長というカリスマによって、特に木藤専務を動かしていた。 木藤専務は普段から私達の口やかましい意見を聞かされていたので、私達の主張が隠岐会長と同じだと気づいたようだ。 そうなると、実は俺が全てを影で操っているという勘違いをする木藤専務は、私達にもカメレオンしてくる。 そして、私達の意見を参考にして隠岐会長に取り入ったり、隠岐会長が何を考えているか私達に連絡してくる。 完全に、私と湯川の間と隠岐会長の間をカメレオンして回っている。 もはやそこに曽根社長の存在は無い。 こうなると、ますます隠岐会長は私