固有値と固有ベクトルを求める † Jacobi法(ヤコビ法)を用いて行列の固有値と固有ベクトルを求めてみたいと思います. Jacobi法では対称行列しか扱えないという制約があるものの,アルゴリズム自体も簡単な上に,解が必ず実数になる事もあり,大変シンプルです. ↑ が成り立つときλを固有値,xを固有ベクトルという. つまり,あるベクトルxに行列Aを掛けるとベクトルxが定数倍になるという意味で,ベクトルの向いている方向は変化しないという事です.また,n次の正方行列には固有値は重解を含めるとn個存在し,それに対応する固有ベクトルもn個存在します.固有ベクトルを基底とするとき,行列Aを乗ずると,各固有ベクトルの成分は対応する固有値倍されますので,固有値の絶対値が大きい固有ベクトル成分は大きく,小さい固有ベクトル成分は小さくなり,何度も乗ずると0に向かって行きます. ↑