ある日突然、妻や夫が子供を連れて家を出てしまう。その日から“制度の壁”が立ちはだかり、我が子に会えなくなる。日本ではこのような「連れ去り被害」が続出している。背景にあるのは、日本特有の「単独親権」制度だ。初回は、些細な夫婦ケンカがきっかけで、妻に3人の子供を連れ去られた40代サラリーマンの話を紹介する。 *** 月に1度、子供たちに手紙を書く。便箋はイラスト入りの子供向けのものだが、長女にはピンク、長男・次男にはブルーと、使い分けるようにしている。 文体も変える。小5の長女ならば、もう常用漢字は読めるはずだ。小2と小1の長男・次男には、優しい漢字を用い、ルビも振ってあげねばならない。机に向かい、3人の顔を思い浮かべながら、彼らが喜びそうな話題を一字一句、丁寧に書いていく。最後に“おまけ”として入れる「クイズ」を考えるのが、彼の楽しみだ。 あっかんべー と1000回いってから たべるものって