日米デフレ懸念の格差と市場への影響(1/3) 最近、日本経済新聞や朝日新聞、読売新聞など主要紙でもデフレについての議論が活発である。小生が、ここ2週間、海外の投資家や政策当局者などと会った結果、一番印象に残ったのは日米のデフレ懸念に対する格差であった。 つまり、為替、株価、債券利回りの行方に関する、かなり強い「公式将来像」(official future、コンセンサスのこと)が日本の投資家の間に出来上がってきていることを感じた。経済指標がこの「公式将来像」に沿って動けば、日本でも緩やかな長期金利上昇になるが、日米の金利差は広がり、緩やかな円安、日本株高になると予想できる。ただし、経済指標が異なる形で出てくれば、市場変動はまた到来するであろう。 ○米国のデフレ懸念後退 小生は8月に、「米国は、日本のようにデフレにならない」という内容のレポートを発表したが、当時はこの結論は多くの米国エコ