サマリー インバウンド需要の消費額は、2019 年の 4.7 兆円に対して 2023 年 1-3 月期には 3.7 兆円と、早くも 8 割まで回復した。 もっとも、従来からある労働生産性や賃金の低さに加えて、COVID‐19 時の離職による人手不足の課題も浮上している。 今後更なる成長を遂げるためには、円安効果も含めた割安感だけでなく、①価格の引き上げを伴う高付加価値サービスの 提供、②賃上げによる人材確保、③DX 投資等の拡大による生産性向上などの取り組みが重要となろう。 こうした取り組みにより、政府目標の訪日外国人の消費額を 5 兆円とする目標は 2024 年度終盤には達成されよう。 2023 年は、3 年ぶりの本格的な経済活動の再開により、インバウンド需要が日本経済の押し上げ要因として注目されている。 そこで、本レポートでは、インバウンド需要の現状と課題を確認した後、