ブックマーク / interdisciplinary.hateblo.jp (9)

  • STSの学問的射程と言及可能範囲 - Interdisciplinary

    なぜSTSから甲状腺がん過剰診断についての批判が出てこないか、@kikumaco さんと@heart8255 さんに同報で佐倉の私見をコメントします。いろいろな理由が考えられますがいちばん大きいのは、「医学は難しい」ということだと思います。その分野の議論に参加するには、専門家と同レベルは無理ですが→— 佐倉統 (@sakura_osamu) 2023年10月18日 佐倉統氏による、なぜSTSから甲状腺がん過剰診断についての批判が出てこないかという事の検討。佐倉氏ばかり責めてもしょうが無かろうとか、佐倉氏は別にSTSを標榜していても代表するような立場の人でもあるまい、といった所はひとまず措いておきます。 →専門家同士の議論が理解できる程度の知識が必要不可欠だと佐倉は考えています。これはその分野で多様な専門家の意見のうちどれが信頼できるかを判断するためにも、つまり「科学的知見に基づいて」議論を

    STSの学問的射程と言及可能範囲 - Interdisciplinary
    maeda_a
    maeda_a 2023/10/20
    “STSは出身やバックグラウンドによって言及範囲が制限されるというのであれば、いったいSTSは何について語れるのかと問われてもしかたが無いではありませんか”
  • 過剰診断とは何ですか? 何ではありませんか? - Interdisciplinary

    過剰診断とは、 それによって自覚症状が現れたり、死んだりしないような病気を、その病気であると診断する事 です。これは、次のようなものではありません。 誤診 誤陽性(偽陽性) 1は、たとえばAという病気に罹っているのに、それをBという病気であると診断する事です。つまり、Bであると誤って判定しています。だから誤診。 2は、Aという病気を持っていないのに、その病気があるだろうと判定する事(陽性)です。たとえば、超音波検査などの1次検査で陽性判定が出た後、細胞診などの精密検査で陰性(その病気で無いであろうとの判断)が出た場合、そしてその陰性判定が正しかったとすれば、1次検査の結果は誤陽性だった、と言えます。 誤診は、病気である/無い と診断を確定するプロセスでの誤りですが、病気と確定させる判定も陽性の一種であると考えると、広い意味での誤陽性とは言えます。ただし、ある病気と判定してそれに応じた処置を

    過剰診断とは何ですか? 何ではありませんか? - Interdisciplinary
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    maeda_a 2023/08/09
  • 【書評】『新型コロナとワクチンの「本当のこと」がわかる本~【検証】新型コロナ デマ・陰謀論』を読んで - Interdisciplinary

    はじめに 昨年末に彩図社から、新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19と表記)にまつわるデマや陰謀論を検証したが出版されました。 新型コロナとワクチンの「当のこと」がわかる~【検証】新型コロナ デマ・陰謀論 作者:ASIOS,桑満 おさむ,名取 宏,峰 宗太郎,宮原 篤,森戸 やすみ,安川 康介彩図社Amazon 懐疑的調査団体のASIOSや、私が名前やを知っている医師が著者として参加している事もあり読んでみましたので、感想を書きます。 ※引用時、必要に応じて著者を明記します。また、その際には敬称を略します 感想 好ましい所 Q&A形式である 読者が興味を持っているであろうトピックを質問として挙げ、それに対する回答を各著者が数ページで書く、という構成を取っています。1つのトピックあたりに割く分量が比較的少なく、関心のあるトピックを検索・参照しやすくなっています。 回答ごとに

    【書評】『新型コロナとワクチンの「本当のこと」がわかる本~【検証】新型コロナ デマ・陰謀論』を読んで - Interdisciplinary
    maeda_a
    maeda_a 2022/01/04
  • 分母が違う――余剰発見の割合のはなし - Interdisciplinary

    流れは↓を見てください。 togetter.com 要するに、余剰発見の割合の話題です。Welchらの論文では、甲状腺がんを無症状の内に、小さいものも含めて見つけたとしたら、その内の余剰発見の割合は99.7-99.9%と推定されているが、現実では、検査のカットオフポイント(陽性の閾値)を高くしているので、その割合をそのまま示すのは著しく過大評価なのではないか、との指摘があった訳です。 で、名取宏さんが、↓のつぶやきから、もし小さいのを見つけないようにしたら、との想定で、計算をなさいました。 「検診で発見された臨床的に治療介入されうる甲状腺がんうち過剰診断のは割合は?」という疑問に対する答えが「99.7〜99.9%」だとしたら、それは確かに著しく過大評価。しかし、別に「現実を無視した酷い解析」というわけでもない。 https://t.co/4Uilvzklew— 名取宏(なとろむ) (@NA

    分母が違う――余剰発見の割合のはなし - Interdisciplinary
    maeda_a
    maeda_a 2019/10/08
    “甲状腺がん検診で危惧されているのは、カットオフポイントを上げて見つけないようにして余剰発見を減らしたとしても、依然、検診発見に占める余剰発見割合は高いであろうという事”
  • 検診と「不安」と「安心」と過剰診断と - Interdisciplinary

    福島における甲状腺がん検診について、それには救命効果が認められていないので実施すべきで無い(中止すべきである)という事を説明した時、安心が得られるから継続する、と主張される場合があります。そして、他ならぬ、当該検診の検討に関わる重要な人物である、県民健康調査検討委員会の星北斗座長その人が、そういった主張をおこなっています↓ www.minyu-net.com 記事より引用します。 、心配に思っている人がいる。不安な人がいる限り、検査体制をなくしてはならない ↑このように、心配や不安を懐いている人がいるから検査を続けるべきである、との主張です。 星座長の意見は、他地域での検診を否定しているのに福島の検診は続けるべきと言っているものです。つまり、おそらく甲状腺がん検診による効果が認められていない事を認識しつつ、安心のために福島では継続する、と見ている訳です。これは、極めて問題のある意見です。何

    検診と「不安」と「安心」と過剰診断と - Interdisciplinary
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    maeda_a 2019/07/01
    “福島における甲状腺がん検診について、それには救命効果が認められていないので実施すべきで無い(中止すべきである)という事を説明した時、安心が得られるから継続する、と主張される場合があります”
  • 経過観察と、余剰発見の「抑制」 - Interdisciplinary

    文末に追記:2019年6月7日 未だ、混乱する意見が見受けられますので、整理しておきます。 経過観察 福島の甲状腺がん検診周りで、 経過観察をおこなうので、余剰発見が抑制出来る との意見を見る事があります。これについて考える時に重要なのは、 どのフェーズでの経過観察か です。 発見後の経過観察 一つは、 見つけた甲状腺がんを経過観察する ものです。 日ではいち早く、微小がん(腫瘍径10mm以下)に手術などをおこなわず、そのまま経過を見ていく、という方法が研究されてきました。これを、アクティブ・サーベイランス(積極的監視療法、待機療法)と言います。そして、それをおこなっても、予後が悪くはならない事が、判ってきたのです。 このような知見に基づいて、現在では、超低危険度がん(微小がんで、明らかな転移の無いもの)では、アクティブ・サーベイランスをおこなう事が推奨されています。 福島の話に戻すと、

    経過観察と、余剰発見の「抑制」 - Interdisciplinary
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    maeda_a 2019/07/01
    “がんを経過観察しているので余剰発見が抑制出来る、と主張する人がいる訳ですが、これは、完全に間違っています”
  • まず「過剰診断があるから検診は止めるべき」という説明をすべきではない事と、検診を止めるべき理由の詳細について - Interdisciplinary

    出来るだけ端的に。 過剰診断があるから検診は止めるべきという説明をすべきで無い理由について。 それは、過剰診断がある事は、検診をおこなわない事の十分条件では無いからです。 いっぽう、検診をおこなう事の必要条件は、その検診に効果がある事です。 甲状腺がん検診を止めるべきと言う一義的な根拠は、効果が認められていないからです。 検診をおこなう事の必要条件が成立しているか判らないので、その検診をおこなう意義はありません。 検診に効果がある事が認められて初めて、過剰診断等の害(ハーム)と程度を比較して、推奨すべきかが検討されます。 効果が無いのでは無く、効果が判らないのであれば、検診をおこなわない理由にはならないのでは、という意見があるかも知れません。 薬で考えてみてください。薬は当然、効果と有害な副作用との程度を比較して、それをどのように使うべきかが決められます。 では、薬で、効果が無いのでは無く

    まず「過剰診断があるから検診は止めるべき」という説明をすべきではない事と、検診を止めるべき理由の詳細について - Interdisciplinary
    maeda_a
    maeda_a 2017/06/24
    「甲状腺がん検診の場合は、韓国などでの成人に実施した例から、効果が無いであろう事が判っています。そして、検診一般に害が伴う事は確実であり、甲状腺がん検診の場合、その害が甚大であったのも判っています」
  • 検診の目的は「治療が必要な病気を見つける事」なのか - Interdisciplinary

    なるだけ簡潔に行きます。 流れ 受診者に対する検診のメリットは「治療が必要な癌を発見できること」や「事故の影響をよりはっきりさせること」だろうが、過剰診断のデメリットがそれらより大きいと断言できるのはなぜだろうね。しかもそのデメリットというのは診断後の対処や伝え方で大きく変わってくるというのに。— yuuki (@yuukim) 2017年6月20日 受診者に対する検診のメリットは「治療が必要な癌を発見できること」や「事故の影響をよりはっきりさせること」だろうが、 ─── 「治療が必要な癌を発見できること」をがん検診のメリットとしてしまうのは、よく見られる誤りです。この誤った主張に則ると、30歳台の乳がん検診や、成人に対する甲状腺がんもメリットがあることになってしまいます。 https://t.co/lvBc6SM65J— なとろむ (@NATROM) 2017年6月20日 「治療が必要な

    検診の目的は「治療が必要な病気を見つける事」なのか - Interdisciplinary
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    maeda_a 2017/06/23
  • 死亡の指標とsivad氏の誤り - Interdisciplinary

    概要 世界の甲状腺癌の現状における、長崎大学名誉教授の長瀧重信氏の発言に端を発する議論についてです。その発言は、次のようです。 甲状腺癌と診断され、手術される患者の数は確実に増えているにも関わらず、甲状腺癌の死亡率は減少していません。少なくとも手術される患者の増加に比べて死亡率の減少は、はるかに緩やかです。その結果、「手術しなくても死亡しない患者」が手術されているのではないか、という考えも出てきました。 これについて、twitter上で幾人かの方が、疑問を呈していました。つまり、長瀧氏は何かおかしな事を言っているのではないか、との指摘です。その流れで、sivad氏が、次のような主張をします。 @sivad ちょっと考えればわかるけど、ここでの死亡率は無論甲状腺がんによる死亡率なので、「手術しなくても死亡しない患者を手術」して件数が増えているのであれば、その分の死亡率は確実に減るわけ。それが

    死亡の指標とsivad氏の誤り - Interdisciplinary
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    maeda_a 2015/04/08
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