「カワイイ区」は確かにくだらないが、「男女差別を助長する」という苦情を受けて見直すのはどうかしている。「カワイイ」という言葉がなぜ差別なのか。くだらないごく少数の異議申し立てを受けて税金を使って審議会を開き、市の広報戦略を見直す。こんな「無駄遣い」をやっているから九州最大の都市は借金まみれになってしまったのではないか。 「カワイイ区」は、民放アナウンサー出身の高島宗一郎市長が昨年3月、AKB48のメンバー、篠田麻里子さんと会談した際、“ひらめいた”という広報戦略だ。ネット上の仮想行政区に区民登録した人には福岡の食やファッションに関する情報を配信するほか、市役所で特別住民票(1枚300円)も発行する。「安上がりに全国の若者に福岡市の魅力をアピールできる上、観光客増も期待できる」と踏んだのだ。 狙いは当たった。区民は当初目標にした1万人を1日で突破。その後も順調に伸び続け、ついに4万1833人