人呼んで「黒い悪魔」 信じがたい情報が舞い込んできた。 何でも、ここ黒衣森を含むエオルゼア各地で、巨大なララフェルの如き人影が目撃されているのだという。ララフェル族といえば、もっとも小柄な民として知られる存在。それが巨大化するとは、「空飛ぶチョコボ」くらいデキの悪い冗談だ。自称目撃者たちは、とうの昔に「降神祭」は終わったというのに、まだ酒宴の酒が抜けていないのか。 だがしかし、一人二人の目撃談であれば酒場のヨタ話と無視できても、目撃者数が二桁三桁と増えるに従い、話は違ってくる。もし、この巨人ララフェルが実在するとしたら……そう思うと何やら不安になってしまうのは筆者だけだろうか。 冒険者たちが集まる茶房「カーラインカフェ」でも、この巨人ララフェルの話題でもちきりだ。今では誰が呼んだか「黒い悪魔」なる仰々しい異名までついている始末。噂によれば、「黒い悪魔」はスプリガンを使い魔のように使役してい