いよいよ今日、ブラジルW杯開幕である。そこで今回は、ザッケローニ監督率いる日本代表およびその周辺の、本大会に臨む姿勢について書きたいと思う。それは特にメディアの姿勢についてであり、あるいは協会、さらにはもしかすると、私たち日本のサッカーファン、サポーターのものまで含むことになるかもしれない。私は今回の大会を「平熱のワールドカップ」と呼びたいのである。 これまでの5大会 「平熱のワールドカップ」とは何か。思い起こせば、1998年、日本代表は岡田監督に率いられ、フランスW杯へ初出場を果たした。メディアは、日本代表の冷静な戦力評価もなく、「岡ちゃんいける!1勝1敗1引き分けでGL突破見えた!」などと熱狂した。またそれがかなわず未勝利で帰国することになると、選手に水をかけるファンが現れるなど、とても平熱とは言えなかったのは誰もがご記憶のことだろう。しかし、初出場ならばそれも当然のことだ。 次は20