2015年は「モダナイゼーション元年」になる――。記者は、日経SYSTEMSの特集を取材していて、こう強く感じた。 モダナイゼーションとは、老朽化した情報システムを近代化する開発手法だ。2008年頃からIT業界で使われ始め、ここにきてその適用が急速に広がっている。これに合わせる形で、大手ベンダーを中心に、モダナイゼーションの専門部隊を設置する動きも目立ってきた。 「新規開発」に代わる選択肢に モダナイゼーションの魅力は、開発における無駄の排除にある。現行機能を踏襲し、古びたシステムの一部を最適化する手法だ。手間やコストを抑えられるほか、「できるだけ長く利用したい」というニーズにマッチする。 なぜ無駄を排除できるのか。それは、モダナイゼーションでは原則、要件定義を実施しないためだ。プロジェクトの失敗原因の多くは、要件定義ミスにある。モダナイゼーションでは現行機能を踏襲するだけに、要求リスクや
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