アンティーク着物の売買を生業としていると、ときに不思議な着物に出会う。 先日、アンティーク着物の業者が集まる市場で、写真のような着物が出て場が湧いた。 第二次世界大戦のころには、戦争をテーマとした着物はかなりたくさんある。紳士ものや子供の着物の柄にもあるし、女性の着物や帯にもある。当時はそういったものがよく売れたそうである。 そういったものを集めているコレクターの方は、日本のみならず欧米にも複数おられるので、なるべくお客様の要望に応えてそういうものを仕入れようとしている。 そもそも、時代はすでにプリントの時代なので、同じものが複数あったりするし、よく似たデザインのものもある。 だから、長年そういうものを見ていると、既視感のあるものが多いのだけど、この帯には、ちょっと驚いてしまった。 三人の兵士が爆弾を抱えて鉄条網に突っ込んでいるが、もちろん、それは有名な「爆弾三勇士(もしくは肉弾三勇士)」